Liвrary

赤鼻のルドルフ

重い瞼をこじ開けた
暖炉が灯る真夜中

泣き走ったあの痛みは
蹄と包まれ



「産まれたその日から
笑われてたんだろう?」

赤い服纏った
白髭が揺れる

この「赤い鼻」を見て
馬鹿にしているんだ

嘲る事もなく細目で笑った



もう軽くなった瞼を
ゆっくり開いてみた

霜焼け窓辺の向こう側

響いた冬の音



ねぇあと何万回
息してゆくんだろう

「彗星」が月夜の宙を駆け巡る

夜も更けた暗闇に
いくつもの夢を

慌てて背負い込むと
振り向き笑った



微笑む顔最後に
手招き一度頷いて

待ってと云う間
鈴の音は離れていった

痛む脚今壊れるほど

また独りになる事

ただがむしゃらに轍を追い駆けた



独りにしないでって
叫んでたんだよ

吹雪く世界の中
壊れたこの脚

届かない群れの背が
何度も何度も

吐息も凍る夜
月まで昇った



涙の顔最後に
振り向き真似て微笑んだ

あの時の様に
細目で微笑んでいた

「ねぇママ、一番前
真っ赤なお鼻してるよ!?」

指差す絵本に
トナカイのお話


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