蝉の声が木霊する公園 「ゴマメ」でよせて貰った鬼ごっこ 傍らには井戸端会議するオカン達 未だ生きる怖さを知らなかった頃 無邪気に走り回ってたっけな 紅葉のような手で頬張る 「トウモコロシ」 何度言っても上手く言えんくって 小さな丘にあったあの家で 兄ちゃんと並んで仲良く食べたっけな 大きな家に越してから 何かが崩れていってしまった 広い空間に背中を向けあって 不安を押し殺していた 泣いたらあかん 泣いたら、、、 メソメソしてばかりしてたら うち捨てられてしまうやんか 生きる事の厳しさ・残酷さを知ってしまった まだそんな必要なかったのに。。。 黴だらけの壁の小さな家 もう何もかもがどうでもよくなって やっと辿り着いた町 箒片手にオカンと並んで歩きながら うち初めて涙したっけな この町で大人になって 家族が少しずつ増えてった ほんまは離れていくのが嫌やったけど うちはここから巣立つ事を決めた 泣いたらあかん 泣いたら、、、 うちは幸せにならなあかんのや それが一番の親孝行やん やけど、今日ぐらい 「トウモコロシ」って言ってた頃のように 甘えてもええかな？ 今では小さな甥っ子が 「トウモコロシ」を頬張る 少し小さくなったオカンと オヤジ面の兄弟 無邪気な顔に笑顔溢れる食卓 それが逃げずに生きた家族の幸せの象徴 私もいつかは「トウモコロシ」を頬張る子供を胸に抱く時があるのかな？ 小さくなってゆくオカンを甘えさせてあげられるかな？ 時は止まる事なく確実に過ぎてゆく それぞれの歴史を刻んだ 「トウモコロシ」をバトンにして、、、 [先頭ﾍﾟｰｼﾞを開く] [指定ﾍﾟｰｼﾞを開く] ＜＜重要なお知らせ＞＞@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
友達に教える [編集] 無料ﾎｰﾑﾍﾟｰｼﾞ作成は@peps! |